CoC dry cut

十数年間、スタイリストとしてヘアデザイナーとして、髪を切ってきました。

なんとなく、後は、経験が自分を向上してくれるとか、常に基本に戻り勉強していけば良いと思っていました。

技術職って、そうでしょ？
人間国宝の職人も「心で仕事をすれば、まだまだ伸びる。70過ぎても、まだまだ伸びる」
なんてことを聞いたような気がします。

まさに、自分の座右の銘「平凡は、非凡に通づる」です。

しかし、自分は、職人にはなりたくない笑

ええ。ヘアデザイナーです笑。

今のヘアスタイルのデザイン、それから未来のヘアデザインを創造するのが仕事です。

そこは、職人と一線を引きたい。

(けして、職人がダメな訳じゃないですよ。自分の場合、職人になってしまうと甘えが出る気がしてね。)

で、ヘアデザイナーの平凡はなんだ？
な、訳です。

そうです。髪型です。

いや、クライアントのための髪とヘアスタイルです。

今までの自分は、職人になりたくないと言いながら、職人まっしぐらだったのでしょう。

最高のクオリティを提供する。
品質を高める。
時間なんて必要ない。
ワンシェープ、ワンカット。
シンプルなカット構成で、力強いフォルムを表現する。

なんて、思っていました。

いやー。すっかり、ヘアスタイルが出てこない。

それでも、微々たる進歩や技術向上を感じていました。

だから、平凡は非凡に通づるが出来てると思っていたんでしょうね。

で、結局、捨てたんです。

ええ。シンプルに、今までの技術を。

捨ててみると、残るのはデザインのみ。

目の前にあるのは、伸びたお客様のヘアスタイル。

本当に、困りました。

だって、今までは、技術でヘアスタイルを作っていたから切れない訳です笑。

十数年間が、パァです。

初めてのカットぐらい時間がかかりました。
(その節は、大変、申し訳ありませんでした。最後は、ちゃんとなってますから)

こだわっていた鋏の数、７丁。

これを２丁まで、減らしました。

これも、困りました。

でも、やることはシンプル。

一本一本、切っていけば出来るのですから。


チマチマカットの始まりです。

夜は、残り練習。


休みも練習と勉強。

他のアイディアをパクリに講習を受けに。

基礎のワンレングスを二時間くらいかけ夜中まで切る。

ついでに、なれない切り方で指を切る。

いやいや、苦労話を自慢したい訳ではないです。

しかし、カットをするのに、より時間が必要になりました。

今までの技術を捨てると、一緒に捨てなくてはならない物があります。

そうです。効率的な切り方を捨てないといけないのです。

でも、お客様に残るのは、技術ではなくて髪型や素敵な女性像が残るのです。

素敵なヘアスタイルと、ときめくような未来のヘアデザインを提供する訳です。

トラヴィスが、選ばれる理由は「未来の美しさ」ですから。

捨てて、捨てて、片付けの魔法をかければ、人生がときめくはず！
って、本で読んで信じています。(部屋の中は、片付けられない。。。)

技術の片付けをしてみた結果。

頭の中に輝く女性像が出来上がれば、カット技術なんてコツをつかむ程度でいいのでしょうね。


日に日に、錦糸町には美容室が増えてきました。

そんな激戦区の中、一番カットが遅いオーナースタイリストが誕生しました笑。

お店を潰さない程度に、ワガママを通します笑。

今はまだ、通常料金ですよ。
苦しくなってきたら値上げします笑

あ、人気が出てきたら値上げします笑

ご予約は、お早めに。