すきバサミ。

coc dry cut

このモデルさんは、襟足が浮く、くせ毛、膨らむ、後頭部のボリュームがでない。

細かくいうと、耳上の骨格からフェイスラインに向かって内側に入っているため、頭が大きく見えやすい。

耳の位置が違うため、左右のバランスが崩れやすい。

左サイドバック上の毛流が斜め上に向かい、ちょうど骨格が出ているハチ部分と重なる。その為、強いうねりと膨らみがでます。

頭頂部から凹のように凹みがあり、その中につむじが埋まってます。
ぼんのくぼ下にボリュームがたまり、ゴールデンポイントからバックにかけてはボリュームがでない。

という、感じ。

では、逆にね。逆に、いい所。

顔が小さいため、フェイスラインのデザインでは、顔を隠す調整を考えなくてもOK。

髪質にはりがある。

ゆるい癖がフォルムを作りやすくしてくれる。

毛量が多いため、表情を出しやすい。しっかり作れる。


という感じ。


で、残念なのは、前回のセニング。

セニングは、否定しません。

僕自身、よく使っていましたから。

ただ、勘違いしないで欲しいのは、セニングでは、頭は小さくならないということ。

頭という球体に、真っ直ぐなセニングを使い、梳きすぎてしまう。

最初は、凹むようにシルエットが小さくなるよね。

でも、まず考えて欲しいのは、なぜ、重く見えるのか?なぜ、膨らむのか?
って事を考えて欲しい。

他のシルエットより、大きいから重く見えるのか?

膨らむ原因は、本当に毛量なのか?

今回のモデルさんのフォルムを小さくするのは、難しいと思います。

残念なのは、左サイドバックのセニング。

ここは、毛流による膨らみのため、他のシルエットを調整する事で小さく見せる必要があった所。

その部分に、セニングを入れてしまうと短い毛が乱反射のようになってしまう。

つまり、強いうねりと膨らみを作ってしまう。

やっぱり、セニングを扱う場合、セニングの展開図が必要。

やみくもに使うものではないですよね。

coc dry cutは、毛量調節の概念を捨てています。

切る=クライアントのヘアを作る

イメージがあるから切るのです。

だから、オーバーダイレクションもしない。

前のパネルのガイドにも合わせない。

目の前のお客様のヘタスタイルイメージで作ります。

だから、毛量をとるとか、膨らむからとか、イメージ以外のことの心配がいらなくなりました。

ウェットカットの効率的性を捨てる事で、柔らかいシルエットが出せるようにわなりました。

ストレートにした髪の毛は、一本一本自由な形に切ることができます。

つまんで切ることも、カーブを作りながら切ることも、できるようになります。

頭に合わせて丸く切る。

イメージは、より具体的に。

結構、単純なことが難しいですよね。

今更ながら、そんな事を思います。



ところで、
セニング(すきバサミ)は、よく使っていました。


とくに、こだわった(お金をかけた)道具です。

今は、使わないけど(もったいない)使いたい!と思うときがたくさんあります笑。

ずっと、必要性を感じていたのはセニングの展開図。

セニングは、邪道とか言われていたけどそんな事はないと思います。
(今は、使わないけど)

なんとかとハサミは、使いようです。



これを描けないと、やり過ぎる。

これを考えないと、次のスタイルが作れない仕上がりになる。

忘れがちなのは、棒刃と串刃の使い分け。

オフセットのハンドルは、使いやすいけど、ひっくり返せない。

だから、メガネハンドルをお勧めします。

よくあるハサミの飛び込み営業。

そこで、特殊なセニング(片方の刃は、切れなくなってますとか、ハンドルがものすごい変形していたり)
は、効果とデザインを結びつけないと後悔します。

かっちりしたスタイルが好きなのに、ルーズになるハサミなんていらないですよね?

たまに、上手い営業に引っかかるスタッフを見ます。


って、、、、


もはや、何を書いているのか分からなくなってきたので、この辺で。